皆さん、こんにちは。
昼食はいつも豆腐、あい駒形クリニックの高橋秀行です。
本シリーズでは、ブログ第1回でご紹介した、当院の「耳鼻科往診」について、もう少し詳しくご説明してゆきたいと思います。
今日は、鼻の診察についてお話したいと思います。
鼻の診察
鼻の診察は「診る」が肝心
前回、耳の診察は「問診」「視診」「検査」が3本柱、というお話をさせて頂きました。
鼻の診察も基本的には同様ですが、耳に比べると視診・検査の比重が高いように思います。
耳の場合、耳の痛みや難聴、耳鳴り、耳あか、耳だれ、耳のかゆみなどなど、症状も原因も非常に多彩ですが、鼻の場合は鼻水・鼻詰まり・くしゃみを訴える患者さんがほとんどです。
耳も鼻も、それぞれ聴覚・嗅覚を扱う感覚器ではありますが、耳の聴こえに関連したご相談に比べて嗅覚に関するご相談は少ないことが関係しているかもしれません。
そんなわけで、鼻の場合は問診で鼻水の色や量などを確認はするものの、耳のように問診である程度診断を絞り込むというよりは、まずは「診る」ことが鼻の診察のキホンとなります(個人的な見解です)。
鼻の視診では、鼻の穴を拡げる鼻鏡という道具を用いて、鼻の内部を観察します。
鼻の内部は非常に複雑な形態をしているので、視診で鼻の穴から観察可能な範囲は限られていますが、
・鼻粘膜の状態
・鼻汁の量、性状、色
・鼻内の構造、腫瘍の有無
などを視診にて観察することが出来ます。
内視鏡
一方、鼻内の後方や、奥まった隙間を観察する際は、内視鏡が役に立ちます。
内視鏡には軟性鏡と硬性鏡があり、軟性鏡は先を自由に曲げることが出来るため、奥まった部位を観察しやすい反面、両手操作となるので処置には不向きです。
硬性鏡は片手操作なので、空いた手で処置を行うことが出来る反面、先が曲がらないので奥まった部位の観察は困難です。
鼻の検査
鼻の診察において「検査」というと、内視鏡以外にレントゲン・CT・MRI等の画像検査、アレルギーの検査、嗅覚の検査等があります。
鼻の周囲を取り囲む副鼻腔は鼻の穴から見えないため、画像検査が診断の役に立ちます。
当院の耳鼻科往診
当院の耳鼻科往診では、主に問診と視診で診察を行う形になりますが、必要であれば内視鏡を準備し持参することも可能です。
また、アレルギーの有無を採血で調べることも出来ます。
慢性的な鼻水や鼻詰まり等でお悩みの方は、是非一度ご相談ください。
当院で定期的に訪問診療を行っている方でなくても往診可能ですので、当院へご相談頂ければと思います。
耳鼻咽喉科は聴覚、嗅覚、味覚、発声といった、人間が生きてゆくうえで重要な感覚や機能を多く扱う診療科です。
どれもQOL(Quality Of Life)に直結する重要な部分だけに、耳鼻咽喉科医の果たす役割も大きいといえます。
今後、耳鼻科往診を通じて鼻の悩みをお持ちの患者様のお手伝いが出来るよう、精進してゆきたいと思います。
耳鼻科往診の解説シリーズ、今後も続けてゆきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!