今年も残りあと1ヶ月、皆さんにとって2023年はどんな年だったでしょうか。
自分にとっての2023年は、おかげさまで訪問診療医としても飛躍した年となりましたが、今回は訪問診療医とはまた別の、自分のもう一つの顔、「地元中学校の卓球部の外部コーチ」についてお話しします。
毎年春になると新1年生が入部してきますが、その多くが卓球初心者でのスタートです。
卓球といえば、トップ選手が見せる力強いスマッシュが魅力のスポーツです。
新入生たちは、それができるようになることを目標にしています。
ただ、最初は体がうまく使えず、ボールに力が伝わらず、なかなか思い通りの球を打つことができません。
モチベーションの工夫に腕相撲!
いい球が打てないと気持ちが盛り下がり、だんだんと練習に身が入らなくなっていく…
そんなモチベーション対策として、先日いつもの練習に工夫を凝らし、腕相撲大会を開きました。
「外部コーチの自分」対「生徒たち」です。
腕力には自信がないのですが…それでも生徒たち相手には、まだまだ負けません。
まずはビクとも動かないところを見せ、その上で生徒たちに
①手首に力を入れる
②前胸筋から腕にかけて力を込めて動かないようする
③体重をかけて一挙に倒れる
ということを教えました。
腕相撲で得たことを実践できると、身体全体が使えるようになり、それまでビクともしなかった自分(私)の腕にも勝てるようになります。
そうして、腕相撲と同じ動作でスマッシュを打つように伝えると、これまでより3倍くらい早く打てるようになり、生徒たちはみな喜び、練習に身が入っていくのが明らかにわかります。
生徒たちの成長の過程を訪問診療、在宅医療にも活かす
先日、1年生のデビュー戦がありました。
練習の成果を発揮し、見事初陣を飾ることができました。
やはり試合に勝つと、生徒たちはみな嬉しそうです。
生徒たちと同じくらい、自分も嬉しいです。
自分のやりたいことを認識し理解して、実際に練習の成果を感じることができるようになると、本当にどんどん成長していくんだなと、生徒たちの姿を見ながら、毎年しみじみと感じています。
これは、子どもやスポーツに限らず、自分たちの仕事にも同じことが言えます。
あい友会に入職する人の多くが、訪問診療や在宅医療に関わりたいと望み、入ってきた人たちです。
診察チームとして出動し、実際の診察現場に携わる人もいれば、クリニック内で診察チームやスタッフ全体をサポートする人もいます。
両方が組み合わさって、あい友会やあい駒形クリニックの訪問診療は支えられています。
それぞれの業務が自身のやりたいことであり、そして実際に正しく行われたのかは、個人個人の判断になるでしょう。
ただ、クリニック全体として、やりたいことを正しく認識し、どのように取り組んでいけばいいか、クルー全員で共有することで、より前向きな気持ちで仕事ができるのではないかなと考えています。
たとえ失敗しても責めるのではなく、どうしたらそれを防げるかを考えていくことが、より効果的な再発予防になりますし、なにより自分たちの成長につながると思います。
季節柄、往診件数が増えています
年の瀬が近づいてきましたが、気候変動による体調不良とインフルエンザの流行で、往診続きの毎日です。
忙しい中でも「うがい」「手洗い」「思いやり」を意識して、心あたたかく日々の仕事を頑張っていきたいと思います。