皆さん、こんにちは。
ラーメンなら断然豚骨が好き、あい駒形クリニックの高橋秀行です。
2025年7月5日-6日に福岡国際会議場・マリンメッセ福岡で開催された第30回日本緩和医療学会学術大会に参加、発表してきましたので、ブログの場を借りてご報告させて頂きます。

今回の大会テーマは「緩和医療-生老病死を慈しむ」
日本緩和医療学会は、日本における緩和医療の推進を目指して1996年に設立された学会で、今年で記念すべき30回目の学術大会となります。
緩和ケアに関係する医療・介護・福祉分野の多くの職種の方が参加しており、より良い緩和ケアの実現と推進を目指し、非常に活発な議論が行われました。
今回の大会テーマは「緩和医療-生老病死を慈しむ」でした。
緩和医療はがんをはじめ、様々な疾患を持つ人々によって「生老病死」すべての時期に必要とされていることから、人生のあらゆる段階にある個人のウェルビーイングと尊厳を促進することを目指したテーマです。
緩和ケアと聞くと、安らかな死を迎えるために苦痛を緩和する医療、というのが一般的なイメージかと思います。
しかし、高齢人口の増加に伴い、心不全やパーキンソン病など、様々な慢性疾患の患者が世界的に急増しており、医療や社会支援のニーズも急速に高まっています。
こうした現代社会で生きて、老いて、病んで、死を迎える。
安らかな死の実現に限らず、人生の全ての段階で生じうる様々な苦痛や困難を緩和することが、本大会が目指したテーマであったと思います。
開催地の福岡は晴天で、全国から集まった多く方の熱気で大変賑わっていました。
会場も3ヶ所に渡っており、移動も一苦労でした。
私は今年で2回目の参加でしたが、緩和ケアに取り組む人口の多さ、緩和ケアに対する興味の高さに、改めて驚かされました。
網羅される演題も多岐に渡り、様々な症状に対する医学的アプローチの実際、社会学的な観点からの緩和ケアの考察、家族のケア、スピリチュアルな話題、AYA世代・小児の緩和ケア、教育・研究など、医療だけでなく緩和ケアを取り巻く全てを網羅するテーマの幅広さが非常に印象的でした。
在宅医療における緩和ケアをテーマとしたセッションもいくつかあり、在宅での輸血や腹水・胸水除去など、当院でも今後取り組んでゆかなくてはいけない課題を改めて認識しました。
当院からの発表①|在宅医療における緩和照射の有用性

当クリニックの緩和ケアチームからは2演題を発表いたしました。
私は「在宅医療を継続しながら緩和照射を行い良好な疼痛コントロールを得た腎癌多発骨転移の1例」と題した症例報告を行いました。
がんの痛み、特に骨転移の痛みには、痛みの軽減を目的とした放射線治療(緩和照射)が有効です。
在宅医療ではオピオイド鎮静薬を用いた痛みのコントロールが中心となりますが、副作用とのバランスを取ることに時に苦労します。
こうしたケースでは、緩和照射を併用することで鎮静薬の使用量を低減することが出来るため、病院への受診が可能であれば、緩和照射は有用な選択肢となります。
本発表では、病院と連携し緩和照射を行った結果、少ない量の鎮静薬で痛みをコントロールすることが出来、最期まで自宅で療養することが出来た症例を報告しました。
在宅医療で提供出来る選択肢は限られていますが、病診連携をシームレスに行うことで、よりよい緩和ケアを提供出来ることを勉強させて頂いた症例でした。
当院からの発表②|多職種連携実現の課題と学び
看護チームからは「多職種連携による支援を行えず在宅緩和医療体制の構築に難渋した終末期がん患者の1例」と題した症例報告を行いました。
きめ細やかな在宅緩和ケアを行う場合、訪問診療だけでなく、訪問看護や介護保険サービスの利用が欠かせません。
しかし、入れ代わり立ち代わり他人が家に上がり込むことにストレスを感じてしまう方もおられます。
本発表では、こうした抵抗感からサービス導入が進まず支援体制の構築に難渋した症例について報告いたしました。
住み慣れた自宅で穏やかに過ごすことこそが在宅医療の目的ですが、それを実現するための手段がかえって穏やかな生活を妨げてしまう…そんなジレンマに気付かされた症例でした。
親睦会で名物に舌鼓in中州

さて、緩和医療学会では毎年、あい友会の複数拠点から参加・発表を行いますので、毎年懇親会を開催しています。
今年は福岡ということで、中洲の居酒屋に8名が集まり、あい友会における緩和ケアの在り方について熱い議論を行い、親睦を深めました。
料理もとても美味しく、特に新鮮なサバの造りが絶品でした。

シメはもちろん、博多ラーメンです。
上州豚骨ラーメンとは違ってすごくあっさりしていて美味しかったです。
また来る機会があれば、次はもつ鍋を食べたいと思います。
今年参加・発表した学会もこれで4回目になりました。
参加・発表を通じて学んだことをスタッフへ共有し、日々の診療に活かしていけるよう、これからも努力してゆきたいと思います。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!





