皆さん、こんにちは。
今更ですが耳鼻科医で内科医で基礎研究者、あい駒形クリニックの高橋秀行です。
本シリーズでは、当クリニックの「耳鼻科往診」が開始となって1年経ったのを機に、この1年間の総括をしたいと思います。
耳鼻科往診を始めた理由
当クリニックをはじめ、訪問診療を行っているクリニックは内科がメインのところが多いと思います。
一方で、患者さんは内科に限らず、整形外科、皮膚科、婦人科、眼科、泌尿器科、脳神経外科、耳鼻科など、様々な診療科の疾病をお持ちです。
しかしながら、こうした診療科で往診を行っている先生は内科に比べて少ないため、当クリニックで対応が困難な場合は専門診療科への受診をお願いするのですが、移動や待ち時間が負担になるため難しい場合も少なくありません。
こうした状況を受けて、耳鼻科に受診したくても出来ない方のお手伝いが出来ればと思い始めたのが、当クリニックの耳鼻科往診です。
始める前は、どれほどニーズがあるのか未知数でしたが、いざ始めてみると当クリニックかかりつけ以外の患者さんからもご依頼頂くことが多く、耳鼻科に受診したいけど出来ない方が多くいらっしゃるということがわかりました。
耳鼻科往診では耳に関する症状が9割

この1年にご依頼頂いた件数は30件以上になりますが、9割程度が耳に関連した症状です。
なかでも多かったのは、耳垢です。
耳垢といっても、往診をご希望されるだけあって、硬い耳垢が耳内に詰まってしまっていて容易に取れないケースや、外耳道真珠腫といって骨を溶かしてしまうようなケースも多く見受けられました。
こうしたケースでは複数日にわたる処置が必要になることが多いため、往診させて頂くことで移動のご負担を減らすことが出来ました。
耳垢以外の耳疾患ですと、滲出性中耳炎で聴こえが悪くなってしまっているケースも多く見受けられました。
特に気管切開を受けられている方の場合、中耳の換気が不良となり滲出性中耳炎を発症しやすくなります。
往診で溜まった水を廃液することで聴こえが良くなり、喜んで頂けています。
また、当クリニックでは持ち運び可能な内視鏡システムを導入しているため、内視鏡を用いたみみ・はな・のどの精査が可能です。
このため、鼻の症状、のどの症状に対し専門医による精査・加療をご希望される方からも多くご相談を頂きました。
また、耳鼻科往診の枠組みというわけではありませんが、頭頸部の疾患で耳鼻科専門医による管理が必要な方を、県内の拠点病院の耳鼻咽喉科より複数ご紹介頂きました。
気管カニューレの交換や、適切なカニューレタイプの選択、頸部の処置、嚥下機能の評価などで、耳鼻科専門医としての知識や経験を活かすことが出来ています。
これからも耳鼻科往診のニーズにこたえてゆきます

まだ開始して1年ということで、患者さんの人数も多くはありませんが、耳鼻科の往診をご希望される患者さんのニーズに応えるべく、今後も耳鼻科往診の活動を継続してゆきたいと思います。
みみ・はな・のど・首の症状で専門医の診察をご希望される方は、是非お気軽に当クリニックまでご相談頂ければ幸いです。
耳鼻科往診の解説シリーズ、今後も続けてゆきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!




