2022.02.16

訪問診療介入には色々な事情、日々勉強

 

 

 

若い頃から酒、タバコ、バクチ、好きなことをやりまくり、様々なトラブルを引き起こし、家族とは絶縁状態、小さな貸家で一人暮らしの70歳。
気がついたら、肝硬変で腹水パンパン、肺はタバコでボロボロ酸素が足りない状態・・・

倒れているところを発見され緊急入院。

 

退院後、一人暮らしは困難だけれども、施設入居は断固拒否。
入院前と変わらず、朝から焼酎三昧でヘベレケになっているという方が訪問診療に入ってきました。
自業自得とは言え、どの様に訪問診療との関係を作っていくか悩ましい方でした。

 

最初の訪問では、酸素の数値が低かったため、酸素を吸うことを勧めても拒否。
黒い便が出ても、あくまでも家に居たいと言い張りました。

(入院するとお酒が飲めなくなってしまうから。)

そこで、「酸素吸うとお酒が美味しくなるかも。」と提案してみたところ、酸素吸入に興味を持ち、酸素を吸ってくれるようになりました。

 

その後、肝硬変の内服や胃酸を抑える薬も飲んでくれるようになりました。
酸素を吸ってお酒が美味しくなったのでしょうか。

 

クリニックを信用してくれるようになって10ヶ月後・・・最期の時を迎えるまでお付き合いをさせていただきました。

色々な方が色々な事情で訪問診療の扉をたたいてきます。
その人とどう向き合うか、正しい時もあるし間違っている時もありますが、ご本人とどのように付き合っていくか、いつも勉強させてもらっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中村 俊喜
この記事の執筆者
あい駒形クリニック 院長

中村 俊喜 (なかむら としき)

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